柿・柿蒂(してい)
- 2月24日
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更新日:7 日前
薬草図鑑03 柿・柿蒂
柿が赤くなると医者が青くなる
そんなことわざがあるように、柿は身近でとても体にいい果物です。
今年は周りはどこも柿が豊作で、山の中にも赤い実がなって、
こんなところにも柿の木があったのかと気づくほど。
個人的には硬めの柿が一番好きだけれど、つぎつぎに熟れていく柿を
ゼリーのように中身だけくりぬいて食べるのもおいしい。
今年は久しぶりに干し柿も作り、そちらも粉がふいてきていい感じ。
まるで羊羹だねと自然が作り出す極上のスイーツに舌鼓。
ついに食べきれないほどの熟した柿は瓶に入れて柿酢を作り、これもまた料理に重宝する。
今年は山羊もニワトリも増えたので、そちらでも食い助けしてもらい、ようやく柿フィーバーも終焉に向かうころ
そうだそうだ、これも大事な薬になるんだった。と干柿のヘタを集めてさらに乾燥させる。
葉も実も、実の渋やそのヘタまでも薬効があるとはなんともありがたい。
食べ物としての活用の他にも、タンニンを利用して柿渋を作れば撥水加工、防虫効果もある塗料や染料として、
柿の葉は熱で壊れにくいビタミンCが豊富で、その防腐効果を利用した柿の葉寿司や
風邪予防や疲労回復、美肌効果や高血圧・動脈硬化の予防など、嬉しい作用が盛りだくさん。
なんて言ったって、医者が青くなるくらいですもの。
どんどん活用していきましょう。
<柿の実の栄養成分>
ビタミンC・・・風邪予防や美肌に。抗酸化作用、免疫力向上
βカロテン・・・目の健康維持、皮膚や粘膜の強化
タンニン・・・二日酔いの軽減、収れん作用(下痢を抑える)
カリウム・・・むくみ、高血圧・動脈硬化の予防
食物繊維(ペクチン)・・・便通改善
など
柿
五味:甘・渋
五性:寒
帰経:肺・大腸
・清熱・解渇・止渇作用
・痰を鎮める
体の熱を取り、のどの渇きを癒す(清熱・生津)
咳や痰をしずめる(潤肺・化痰)
口内炎・舌の荒れ 胃熱による炎症を抑える
血を収める作用(止血):鼻血や下血の補助
下痢の改善:タンニンの収れん作用(ただし冷えが原因の下痢には不向き)
※体が冷えやすい人・胃腸が弱い人は食べすぎに注意が必要です

柿蒂(してい:柿のへた)
五味:苦・渋
五性:温
帰経:胃経
分類:理気・降逆、止呃(しゃっくり止め)、止嘔
柿の実とは逆で体をあたためる方向に働く
主に 胃に作用して、気の逆流を整える
止呃(しゃっくりを止める)
降逆(気の逆上を抑える:ゲップ、吐き気、ムカムカ)
止嘔(吐き気を止める)作用
<漢方方剤>
・胃が弱っている、冷たい
・食欲が落ちている
・げっぷやむかつきがある場合 に有効
柿蒂湯(していとう) 「金匱要略」より
→ 柿蒂6g+生姜3g+人参3g
しゃっくりに特効
※この場合の人参はキャロットではなく高麗人参のことを指します
橘皮柿蒂湯
→ 柿蒂湯+陳皮(みかんの皮)
しゃっくり・ゲップ・胃の気逆に
丁香柿蒂湯
→ 柿蒂湯+丁子
胃寒が強い場合に
<しゃっくりを抑える、薬膳茶レシピ>
柿蒂湯を参考に、人参が手に入らない場合の代替策として
人参と同様に気を補うなつめを使った薬膳茶のご紹介です。
・柿のヘタ 2~3枚
・スライスした生姜 2~3枚
・乾燥なつめ(輸入食材の店や健康食品系の店、ネットでも購入可能)2~3個
柿のヘタはできるだけ細かく切る
鍋(鉄製は×、土鍋やガラス、ステンレスが良い)に材料をすべて入れ
水600ccを加えて火にかける。
沸騰して薬草が上下に踊るようになったら弱火にして
水の量が半分程度になるまで煮詰める。(10~20分程度)
次第に香りが出てきて茶の色もついてくるので、煎じている間も湯気にあたったり、
香りを吸い込むことで養生になる。
少しずつ飲むとよい。
漢方の方剤からみても、しゃっくりは基本的に胃が冷えて起こることがわかります。
お茶を作る時間もないし、材料もない!!なんて時には
お腹に手を当てたり、温かい飲み物を飲んだり、とにかく胃を温めるとしゃっくりが収まることが多いです。
コンビニや自動販売機など、ホット飲料は比較的手に入りやすいので、
とっさの時にはうまく使って対処しましょう。




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