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春を食べる|野草の力とあく抜き、安全な食べ方  暮らしのサ会 春の記録

  • 3月27日
  • 読了時間: 7分
山菜や野草いっぱいの竹ざる
ザルいっぱいに摘んだ野草や山菜。お昼ごはんの食材ともなると結構な量になりますね。

お天気にも恵まれ、暮らしのサ会春の会が先日無事に終わりました。

両日ともに予定時間に終わらないという詰め込みすぎたプログラム。

フィールドワークや料理の時間が思いのほか楽しそうで、私も気分が上がってしまい予定より時間をかけてしまいました。ご参加の皆様、あとの予定を詰めないでいてくれて本当にありがとうございました。

内容としてはなかなかボリュームがあり、いくつかは実践的に持ち帰ってもらえる情報があったのではと思います。

とはいえ、時間を大幅にオーバーしてしまったこと、反省を活かして次回のプログラムを練り直します。

今回時間がかけられなかった体質診断や薬草の特性などの話は、今後のサ会で繰り返し学ぶ部分ですので、お配りしたテキストを見ながら、少しづつ理解を深められたらと思います。


春のサ会の目玉は、春の野草や山菜、それらのあく抜きの方法や、おいしい料理方法についての体験だったと思います。写真や動画をとったり、メモをとる姿も見られ、最後には皆さん判別ができるようになりましたね。

野草を安全に食べるための注意点を、さらっとここでおさらいしておきましょう。



野草を安全に食べるための注意点


●野草を食べる前に


まずはじめに、薬草を扱っている身として、私は野草は日常的に食べません。

身の回りに食べられる草がたくさんあること、それらは十分おいしいということも知っています。

春先のいっそう緑が鮮やかに感じられるようになった頃(3月~4月)に限り、体に春を感じさせるために、夕飯に1品か、多くても2品ほどを小鉢で楽しむ程度に食べています。

野草には強いパワーがあります。それはスーパーに売られている野菜よりもはるかに強いエネルギーです。

薬草も野草も、アルカロイドなど毒性を含むものがあり、毒は薬となり、薬も多用すれば毒となります。

おいしいから、旬のものだからと、たくさん食べるすぎるのは良くないということです。

特に妊婦の方や体力が衰えているような方は、乾燥させて減毒したものの方が私はいいと感じています。

どうしても野草を体に入れたい!という場合は、しっかりとあく抜きをしたものや、乾燥させた薬草茶は体を温めるものも多く、天日干しや陰干ししたものを煎じて飲むのがいいと思います。

一度にたくさん採取するのではなく、目星をつけて1~2種類をできるだけ料理する直前に採取しましょう。



●見分けがつくものだけを採る


ニラやスイセン、ヨモギとトリカブト、セリと毒セリなど、一見するととても似ていて、毒性の強いものがあります。目安として、ちぎった時の独特の香りがあるかどうか、嫌な臭いのするものや無臭のものは毒の場合が多いです。薬草に詳しい方に尋ねるか、図鑑などで調べて匂いや特徴ではっきりと断定できるものだけを採取しましょう。



●採取する場所の安全性を確認してから


野草を採取していると、よくペットの糞尿が気になるというお話が出ます。

もちろんそれらがかかっていないところのものが好ましいですが、ペットって、結構いいもの食べていませんか?

気になると言えばノミ・ダニなどの忌避剤や薬などですが、効果が長く続くことを考えると、糞尿で排出されにくいのではないかと思います。

それよりも気にしてほしいのは、除草剤や殺虫剤。

草が伸びっぱなしだから安全とは限りません。ある日突然草の色が変わって枯れているような場所でも、季節が巡って半年もすればすっかり緑に覆われます。除草剤には残効性の長いものが多く、子供や妊婦さんに与えるダメージは次の世代にまで及ぶと言われています。安易に除草剤に頼るのではなく、草を刈り取って積み重ねれば、肥沃な土へと変わることをもっと実践してもらいたいです。

安全な草を手に入れるためにも、目ぼしい野草や山菜を見つけたら、周囲をしっかりチェックして、日常的に変化がないかを確認しておくといいですね。



●あく抜きの有無について


先ほども話した通り、野草には多少の毒性(薬効)があります。

安全に食べるために、あく抜きのレベルを知っておくといいと思います。

実際に食べてみて感じた主観的なものですが、目安となるよう、表にまとめてみました。

同じ野草でも、日陰で育ったものと日向で育ったものとでは特性や見た目も変化します。

よく観察し、より自分に合う条件の野草を見つけてみてください。



・あく抜き不要なもの ※ただし、多食は禁物

半日陰に生え、手で簡単に折れるくらいの柔らかいものが多い

香りの強いものは少量であれば生食が美味


・あく抜きレベル1 

シュウ酸を含むもの、水溶性の毒性のあるものや比較的刺激の少ないもの

特にフキノトウには水溶性の毒性があり、水でさらしたり、茹でて水気を絞って毒性を弱めたい

水でさらしすぎると苦味が弱くなるので、良い塩梅を見つけてください


・あく抜きレベル2 

葉の大きいしっかりしたもの、茎の硬いもの、苦みやえぐみのあるもの

日当たりの良い場所に生え、根がしっかりしているものが多い

根はきんぴら、葉や茎は炒めものなどとの相性が良い


・あく抜きレベル3 

採ってからすぐに変色の始まるようなアクの強いもの、えぐみの特に強いもの



目安として、レベルが上がるにつれて陰性が強くなるので、一週間のうち数日のみ、食べる量も少なくします。

生で食べられるようなアクの少ないものや、あく抜きレベルの低いものは毎日1品程度なら問題は少ないです。(ただし、あくまで目安なので、お腹がゆるくなったり、冷えてしまう場合は食べすぎなので控えましょう)


<野草、山菜のあく抜きレベル表>

あく抜きレベル

採取場所・特徴

あく抜き方法

野草の種類

あく抜き不要

半日陰で柔らかい

水で洗う程度

葉山椒、緑のユキノシタ、こごみ、小さいよもぎ、タネツケバナ、カキドオシなど

あく抜きレベル1

比較的刺激が少ない

さっと茹でる

葉わさび(塩もみでよい)、フキノトウ、実山椒、スイバ、ノビル、せり、赤いユキノシタなど

あく抜きレベル2

葉が大きい、茎が硬い、苦みやえぐみがある

しっかり茹でる

ギシギシ、イタドリ(茹でて皮をむく)、タンポポ、なずな、など

あく抜きレベル3

アクの強いもの、えぐみが特に強い

塩でもんでしっかりゆでたり、灰をまぶす

ふき、わらび、ぜんまい、タケノコ(糠)など



春のサ会で実際に採取し、食べた野草たち(一部)


野草料理の一皿
20日の会の昼食の一皿。左上から時計回りにタネツケバナのサラダ、ノビルの柚子味噌和え、ふきみそ、葉わさびの醤油漬け、菜花とノカンゾウのお浸し、ユキノシタとフキノトウの天ぷら、スイバを入れた春巻き
野草をつかった料理の一皿
24日の会の昼食の一皿。左上から時計回りに、ギシギシの新芽とノカンゾウのお浸し、ふきみそ、ノビルの酢味噌和え、なずなのかき揚げ、フキノトウとユキノシタの天ぷら、葉わさびの醤油漬け、菜花とタネツケバナのサラダ
ユキノシタの写真
やや日陰のユキノシタ(日当たりのよい場所ではさらに赤みが強くなる)外用や薬効が高いのは赤いものが良い。
なずなの写真
なずな(ぺんぺん草)油との相性が良い
ノビルの写真
ノビルは他の球根と同じ場所に生えるため、ネギの香りがあるかどうかで判断
ノカンゾウの新芽
ノカンゾウの新芽。さっとゆでて食感を楽しむ
タネツケバナの写真
タネツケバナはアブラナ科特有の辛みを伴う。生で少量をサラダにして



来月になるとワラビやゼンマイ、こごみやタケノコといったおいしいザ・山菜が出てきますが、3月は写真のような割と地味目な野草が目立ちます。

道端や身の回りの草に目を向けると、案外食べられるものはたくさん見つかります。

量や時期をふまえ、安全な野の草たちを食べてみると、そのおいしさが癖になる人も多いはず。

野草の陰性を打ち消すのは、主に塩や味噌などの陽性の強い調味料。

油との相性も良く、油で炒める、揚げる、和えることで風味が良くなります。

今回は、スイバの酸味が春巻きのいいアクセントとなり、さっぱりした揚げ物になりました。

同じく、ナズナ(根も葉も全て)を使ったかき揚げは、ナズナの葉のコクが風味良く、調味料をつけなくてもおいしくまとまりました。ナズナと同様、タンポポも脂溶性のビタミンを多く含むので、油を使った料理はおすすめです。


野草や薬草の力をうまく活用し、体の喜ぶ養生を取り入れてみましょう。

詳しいレシピなどは、また別の記事でまとめてみたいと思います。

ご興味があれば、そちらもぜひチェックしてください。


ではでは~

また夏の会でお会いしましょう。


皆で料理をしている写真
皆で囲んで料理をするのは楽しくて時間を忘れてしまいます(大反省)
野草を摘む様子
フィールドワークもあっという間(大反省)お天気で気持ちよかったですね。

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